下半身の筋肉

筋トレをする男性の多くは、男らしいボディラインを強調する筋肉を鍛えます。特に胸、肩、腕などの上半身です。しかし、年齢とともに減っていくのはヘソから下、つまり下半身の筋肉だということはご存知でしょうか?

【減っていく大腿四頭筋
加齢によって筋肉量および筋力が低下すると考えられる代表部位は大腿四頭筋(だいたいしとうきん)です。30代以降徐々に減っていき、80代では半分くらいにの量になると言われてます。大臀筋も同じようなペースで減っていくと考えられていて、下半身の中では意外と落ちにくいといわれるハムストリングでさえ、80歳では30代の3分の2程度の量になると言われてます。

【若く見えるには?】
想像してみて下さい。大腿が全方位的に貧弱になり、お尻の筋肉が落ちて重力に負け下垂します。同時に脚力という機能も衰えます。白髪よりもシワよりも、そうした下半身の様変わりこそが加齢をアピールします。逆にお尻から脚にかけての筋肉がそれなりに発達していると、年を経ても若々しい印象を保つことができます。もっぱら上半身中心に鍛えていますという方は、見た目的にも機能的にも下半身トレは必須です。

【下半身を鍛えるから上半身が生きる】
中強度から高強度の筋トレを行うと、トレーニング後、男性ホルモンや成長ホルモンの分泌が高まることはよく知られた話です。特に大腿四頭筋が体全体でも大きい筋肉なので、実際、腕と脚のトレーニングを比較すると、やっぱり後者の方が各種ホルモン分泌の反応が高まると言います。男性ホルモンは筋肥大、成長ホルモンは脂肪燃焼に関与しているので、効率的にボディメイクをしたいなら、下半身トレは外せないというわけです。

【筋肥大の転移効果】
さらに、こんな研究報告があります。被験者に筋肥大が起こらないレベルの腕のトレーニングを行わせます。当然、筋肉は太くはなりません。ところが、高強度の下半身トレーニングと組み合わせると、緩い腕トレによってしっかり筋肥大が起こると言います。これが筋肥大の転移効果と呼ばれる現象です。なぜそんな現象が起こるかの原理は分かっていませんが、脚の筋トレによってマイカイオン(ホルモンの一種)のような物質が分泌され、それが腕の筋肥大をもたらしている可能性も考えられます。ともあれ、トレーニングは上半身と下半身のセットがお得です。